蓮井内科医院
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糖尿病の歴史と現在

 最近、糖尿病とその予備軍の人が、急激に増えてきています。
 糖尿病という病気事態は、昔から存在していました。異常に水をほしがり、また、小便の量が非常に増えてくることで、飲水病として認識されたようです。他にも、やせが出現したり、視力が衰えたり、手足のシビレや知覚障害をきたしてただならぬ病気と思われていたようです。平安時代の貴族の日記にこのような症状が書き残されているそうです。はじめは、水をほしがる病気であり、その後、時代が下ってくると、尿に糖が出ているのに気がつき、糖尿病という名前が与えられました。さらに、時代が下り、血液中の糖が非常に多くなっていることが発見されました。さらに下って、血液中の糖を下げるホルモンが発見され、インスリンと名付けられ、このホルモンを注射すると、病状が回復することが認められました。
 現在、血液中の糖を細胞(筋肉細胞、脂肪細胞)に取り込んで血糖を下げる作用を持っているものはインスリン以外にはありません。

 糖尿病は、水を飲む病気→尿に糖が出る病気→血液中の糖が高い病気→インスリンの量が足らない、あるいは作用(効き)が悪いために血糖が上がる病気というふに病気の解明が進んできました。現在の糖尿病の大部分は、インスリンの危機が悪い状態が続き、最終的にインスリンの分泌が悪くなる(量が足らなくなる)という経過をとります(Ⅱ型糖尿病)。この結果、糖尿病性網膜症(失明)、糖尿病性腎症(腎不全、人工腎臓による透析)、糖尿病性神経症(知覚マヒによるやけど、足の疼痛)、さらに血流障害による足の壊疽(足の切断など)の合併症をおこします。他にも、動脈硬化を悪化させ、心筋梗塞、脳梗塞の危険を数倍に増やします。
 20世紀の間は、糖尿病は治らない、進行を止めるだけ、といわれていました。しかし最近では、病気のメカニズムもかなりはっきりしてきましたし、使える薬もいろいろ開発されてきましたので、早期に前糖尿病状態を発見して、糖尿病状態にならないようにできる(生活習慣の改善も含めて)可能性が増えてきました。マスコミなどでいろいろ注意点が言われていますが、病気のメカニズムをおおずかみにでも理解をしたら、簡単に守れると思います。
 インスリンの働きはまた別に書いてみます。

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